旅行で何を重視するのか、という点を突き詰めて新しい発想のプランを提案している会社が大阪にあります。
TRAPOL(トラポル)合同会社は、「友達を作ってから」旅行をするというサービスを提供している会社です。
会社設立のきっかけや事業内容、代表を務める森脇健吾氏について詳しくご紹介しましょう。
■トラポル合同会社とは?
2019年10月設立のトラポル合同会社は「現地の暮らしに溶け込む旅」をコンセプトにした旅行会社です。
旅行者と現地のローカルフレンドをつなぐ、個人向け旅行サービスを提供しています。
・関西電力のグループ会社
トラポル合同会社は関西電力のグループ会社です。
設立のきっかけは関西電力グループの社内ベンチャー制度の一つ「企業チャレンジ制度」の活用でした。
社名のTRAPOL(トラポル)とは、Transport(トランスポート)とTravel(トラベル)と組み合わせた造語だそう。
名づけのコンセプトは「届ける、それが旅になる」。
・関西電力のユニークな取り組み
トラポル合同会社設立のきっかけとなった関西電力の企業チャレンジ制度とは、グループの事業領域拡大につながる事業を募集するものとのこと。
社員が構想や企画を提案し、複数の審査を通過すると新規事業としてスタートできるそう。
トラポル合同会社は、イノベーションラボから事業化した初めての会社だそうです。
イノベーションラボとは、新たな領域への拡大・挑戦を目指す取り組みのこと。
関西電力ではエネルギー分野以外へも事業領域を拡大すべく、
◎社会インフラ
◎ライフデザイン
◎文化・エンタメ
◎農業・食料
という4つの領域への挑戦を掲げており、トラポル合同会社は「文化・エンタメ」での事業だということです。
■トラポル合同会社の事業内容は?
旅行者と現地のローカルフレンドをつなぐ、個人向け旅行サービスを提供する旅行会社とのことですが、具体的にはどのような事業を行っているのでしょうか。
詳しい内容をみていきます。
・現地の人と一緒に旅ができる
トラポル合同会社では、利用者と現地の人(ローカルフレンド)をつなげることを目的としているそう。
現地の友達を作ってから旅行を始めることができるとしています。
記憶に残る、いい思い出の多い旅行には現地で出会った「人」の存在が大きく、そういったかけがえのない人との出会いが新たな感性や価値観を生み、大切なモノが見つかるという考え方の下、素敵な旅であふれる世界をつくりたいというのが事業の根幹にあることがうかがえます。
・「また会いたい」と思える人との出会いを提供
ローカルフレンドと現地の暮らしに溶け込むことのできる旅を提供するのがトラポル合同会社の主な事業内容です。
そのためのルールとして設けられているのが次の2つ。
◎敬語禁止
相手の年齢などにかかわらず、旅行中はなるべく「タメ口」で話せる関係性を築くようにうながしているそう。
◎「さん付け」禁止
敬語禁止に加えて、より一層距離を近づけるためのルールです。
お互いのあだ名を決めるなどして気軽に呼び合う関係性をうながすのが目的。
このルールを設けることで、旅先で出会った親切な人で終わらず、まるで昔からの友人のような関係性を築けるようになります。
そして自然と「また会いたい」と思えるようになり新たな関係性が生まれることも。
旅行先それぞれに会いたい友達がいる世界をつくることがトラポル合同会社の目的だそう。
・独自のジャンル設定
トラポル合同会社が案内する旅行プランは、一般的な旅行プランとは少し異なります。
顕著なのはジャンル設定でしょう。
「暮らしに溶け込む」「地元民の遊び」「旅先の友達」など、一見すると旅行プランとは思えないジャンルがいくつもあります。
観光色よりもローカルフレンドとのふれあいに重点を置いたプランが選べるのは、他にはない強みといえるでしょう。
■トラポル合同会社の新たな取り組み
旅行者とローカルフレンドとのつながりを提供するトラポル合同会社では関西電力とのタイアップにより、新たな取り組みを始めています。
それは「カンモビMove」というサービスです。
・サービスの概要
AIを活用した移動サービスです。
複数組の利用者を同じ車両に相乗りしてもらうというもの。
それぞれの利用者に対し、最適な乗降場所をAIが導き出すそう。
2024年8月1日から1年間、神奈川県足柄下郡箱根町において実証実験を行うとしています。
・利用方法
WebサイトもしくはLINEから配車依頼が可能。
その際に乗車地・目的地・時間を指定します。
全車両にAI通訳機であるポケトークを設置しているので海外からの観光客にも対応できるとしています。
料金プランは次の3つから選べるそう。
◎1回利用定額
◎1日乗り放題
◎2日乗り放題
支払いは降車時、現金またはクレジットカードにて対応するとのこと。
一部の混雑エリアを除き、箱根町全域で運行する予定としています。
・箱根町が抱える問題
日本有数の観光地である箱根町は毎年、国内外から多くの観光客が訪れます。
しかし観光スポット同士や宿泊施設までのアクセスは決して良いとは言えず、移動手段の解決が問題となっていました。
トラポル合同会社と関西電力がAIを活用した相乗り移動サービスへの事業参入によってこの問題の解消を目指すとのこと。
この取り組みにより、観光客の満足度向上や箱根町の観光振興に寄与できるのはもちろん、タクシー不足問題やCO2排出量削減など、環境負荷の低減にも貢献できるとしています。
■トラポル合同会社の会社情報
トラポル合同会社について概要をチェックしていきましょう。
◎社名:TRAPOL(トラポル)合同会社
◎所在地:〒530-0005大阪府大阪市北区中之島3-6-16関電ビルディング3F
◎URL:https://trapol.co.jp/
◎代表:森脇健吾
◎設立:2019年10月
◎資本金:10,000,000円
◎Facebook:https://www.facebook.com/trapol.net/?_rdr
◎X:https://x.com/trapol_official?s=20
◎Instagram:https://www.instagram.com/trapol_official
◎Threads:https://www.threads.net/@trapol_official
◎Wantedly:https://www.wantedly.com/companies/company_4390516
■トラポル合同会社の代表者は森脇健吾
トラポル合同会社の代表を務めるのは森脇健吾氏です。
関西電力グループの社内ベンチャー制度「起業チャレンジ制度」に企画を提案したことにより会社設立、代表就任に至ります。
・経歴
2010年 同志社大学経済学部卒
2010年 関西電力入社
2016年 若手社員の有志団体「k-hack(ケイハック)」立ち上げ
2018年 「TRAPOL」の提案が企業チャレンジに合格
2019年 TRAPOL合同会社設立、代表就任
トラポル合同会社は旅行者とローカルフレンドをつなげるサービスの提供を主な事業としています。
旅行プランもバリエーションに富んでおり、好評です。
しかし当初の構想は現在のものとは少し違ったようです。
会社設立時の事業内容は、次のようなものでした。
1.旅行者とローカルガイドが事前にLINEでやり取りを行う
2.実際に旅行する際は日本のお土産を現地の人に届ける
3.現地の人からは日常的に利用するローカルスポットを案内してもらう
4.現地で様々な交流を行う
主に海外旅行をイメージした事業内容でした。
コロナの影響などもあり方針が変わったと考えられます。
・プロフィール
森脇健吾氏とはどのような人物なのか、調査してみましたが、残念ながらプライベートに関する情報を見つけることができませんでした。
しかし関西電力の公式サイトに掲載されているインタビュー記事にて関西出身であること、お子さんがいることなどが明かされています。
■森脇健吾はSNSをやっている?
森脇健吾氏のSNSアカウントについても調査しました。
その結果、いくつかのアカウントを持っているようです。
◎Facebook:https://www.facebook.com/kengo.moriwaki06/?locale=ja_JP
◎Instagram:https://www.instagram.com/kengo_moriwaki/
◎Threads:https://www.threads.net/@kengo_moriwaki?hl=ja
いずれもあまり投稿頻度は高くありませんが、各地を巡る様子やイベントなどの見どころなどがご本人の言葉で綴られています。
トラポル合同会社にて扱う旅行プランなどの下見なども行っているようなので興味のある人はチェックしてみるといいでしょう。
トラポル合同会社は関西電力グループの社内制度がきっかけで誕生した旅行会社です。
若手社員が有志団体を作り、アイデアを練って生まれた事業ということもあって自由な発想が活きています。
新たな取り組みも行っており、今後の発展が期待できる会社の一つといえるでしょう。
