投資の新トレンド!?「ESG投資」が注目される理由やメリット・デメリットを解説
近年、投資のトレンドになりつつある「ESG投資」ですが、「聞いたことはあるけどよくわからない」「どんな投資なの?」と気になっている人もいるのではないでしょうか。
ESGに全く関係ない企業は存在しないため、投資をするならESGがどのようなものか、知っておいて損はありません。
この記事では、ESG投資とはどのようなものか、詳しく解説します。
また、ESG投資のメリット・デメリットやESG投資をする方法もお伝えするので、ESG投資が気になっている人は、ぜひ参考にしてください。
■投資の新トレンド!?「ESG投資」とは?
ESG投資の「ESG」とは、「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」の頭文字からなる言葉です。
意味は、環境や社会に配慮した事業を行っており、適切なガバナンス(企業統治)を行っている企業に投資しようというものです。
SDGsなど持続可能な社会を世界が一丸となり目指している昨今、
環境問題…気候変動対策や資源効率など
社会問題…人権や労働条件など
ガバナンス…企業倫理や経営の健全性など
これらの課題をクリアしていく企業こそが中長期的に成長していく企業であり、こうした企業に投資すればリターンが期待できるという考えに基づいています。
■ESG投資が注目される背景
なぜESG投資がこれほどまでに注目されているのか、その理由を詳しくみていきましょう。
・SDGsへの関心が高まっている
SDGsは、国連が掲げる「持続可能な開発目標」のことで、「貧困を終わらせ、不平等をなくす」「地球環境を守る」「すべての人々が平和と豊かさを享受できる世界を実現する」という3つの目的を達成するための17の目標を指します。
今やSDGsにどう取り組んでいるかは、投資家の間でも投資先を選ぶ上で非常に重要なポイントとなっており、配慮していない企業は投資家から避けられる傾向にあります。
そのため、リスクを避け、投資家をはじめ社会からの信頼を得るために企業はESGに取り組んでいます。
・GPIFもESG投資を推進している
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、日本の年金を運用する独立行法人です。
GPIFも「スチュワードシップ活動」「PRI(責任投資原則)」の2つを通じ、ESG投資を推進しています。
◎スチュワードシップ活動
長期的な投資リターンの拡大を目的に、機関投資家が投資先企業の企業価値の向上や持続的な成長を促すために行う活動のことです。
GPIFは、国民から預かった年金を管理・運用する機関として投資収益を長期的に拡大することを目指し、活動を推進しています。
◎PRI
PRIは責任投資原則のことで、ESG投資の国際的なプラットフォームです。
2006年に国連が主導となって発足したもので、機関投資家に対しESGの視点を取り入れることを求める内容となっています。
世界各国の機関投資家がPRIに賛同しており、日本ではGPIFが署名しています。
こうした影響もあり、ESG投資の注目度は高まっています。
・投資家の意識が変化している
投資家はただ環境に配慮した企業を選ぶためではなく、長期的なリターンを得るための手段としてESGに注目しています。
投資家にとって、企業がどのように環境問題や社会的責任に取り組んでいるかも重要なポイントです。
ESGを確認することで、投資先企業に潜在的なリスクはないかを見極めているのです。

■ESG投資のメリット・デメリット
ESG投資にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
ここからはESG投資のメリット・デメリットをご紹介します。
・ESG投資のメリットとは
企業にとってESGを意識し事業や経営を推進することは、ブランド価値や企業イメージのアップにつながります。
投資からESGに対する取り組みを認められれば、社会的信用を高め、資金調達の安定化を目指すことも可能です。
一方、投資家にとってのESG投資のメリットは、長期的に安定したリターンを期待できる点です。
ESGへの取り組みをチェックすることで、持続可能な経営ができているか、社会的責任を果たそうとしているかなどが確認できるからです。
また、安定した収益を狙えるのはもちろんですが、社会貢献していると実感できることもESG投資ならではのメリットといえるでしょう。
世界的にECUに取り組んでいる企業は増えており、投入される資金も増加傾向にあります。
今後も市場拡大が期待できる点もESG投資の魅力といえそうです。
・ESG投資のデメリットとは
ESGへ取り組んでいる企業は安定した収益を期待できる、社会貢献につながるなど投資先と評価されるなどのメリットがある一方で、ESGに対する明確な基準はなく、評価基準や投資手法に統一性がない点がデメリットとして挙げられます。
中にはあたかも環境に配慮しているかのように見せかけているだけの企業もあります。
こうした企業に投資した場合、社会貢献につながるどころか、ESG投資の信頼性に影を落とし、市場にも悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、安心して投資先を選べるよう、評価基準を早急に整備することが求められます。
■ESG投資の方法
ここまでESG投資とはどのようなものか説明してきましたが、個人投資家がESG投資を行うにはどうすれば良いのでしょうか。
ここからは、ESG投資の方法をご紹介します。
・ESG投資には種類がある
ESG投資には様々な手法があります。
例えば、最も一般的な手法であるネガティブスクリーニングは、反社会的な活動や環境に悪影響を与える企業、豪快を投資の対象から除外するものです。
武器の製造や供給をする業界、原発を扱う企業などがこれに該当します。
一方、ESGの評価が相対的に高い企業を選び投資する手法をポジティブスクリーニングといいます。
他にも、ESG関連の国際規範に反する企業を投資対象から除外する国際規範スクリーニングや、特定の持続可能性のテーマに関連する企業やプロジェクトに投資するサステナビリティ・テーマ投資、経済的なリターンを考慮しつつESGに関するポジティブな影響を与えた企業に優先的に投資するインパクト・コミュニティ投資などがあり、投資家はこれらの手法から自分に適したものを選んだり組み合わせたりして投資戦略を構築します。
・株式で投資
ESG投資をしたいなら、ESGの3つの要素を重視する企業を調べ、個別銘柄へ投資するのも一つの方法です。
個別銘柄に株式投資するのは初心者にとってはハードルが高く感じるかもしれません。
しかし、ESG指数を参考にすれば、企業を選びやすくなります。
ESG指数とは、企業が公開している非財務情報などをもとに、指数会社が企業の取り組みなどを評価して決めている指数のことです。
GPIFでも2017年度からESG指数に基づき、株式投資を行っています。
・債券で投資
ESGに関連する債券に投資するのも一つの方法です。
近年、日本国内でも債権を発行する大手企業が増えています。
債権を発行することで調達した資金は、使い道が限定されていたり、レポーティングが義務化されていたりするため、社会貢献していると実感しやすいでしょう。
・投資信託で投資
ESGを重視している企業で構成されたファンドを選んで投資することも可能です。
投資信託であれば、CAM ESG日本株ファンドやグローバルESGバランスファンドなどがあり、ESGの観点から債権や株式などの資産に分散し投資できます。
ESG投資は今後さらに注目を集め、市場規模が拡大することが予想されます。
ESGの観点から投資先企業を選べば、世界をより良くすることに貢献しながら、利益を出すことができるでしょう。
社会貢献や長期運用でリスクを低減したいと考える人は、ESG投資を検討してみてはいかがでしょうか。