普段の生活でそこまで贅沢をしていないのに、なぜかお金を貯められない人は一定数います。
どうにか改善したいと思っても、どこを改善すべきかわからないままになっている人もいるでしょう。
そこで今回は、お金を貯められない人の特徴と改善するためのポイントについて解説していきます。
さらに、お金が貯まる仕組み作りについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
■お金が貯められないと悩む人の特徴とは?
お金を貯められず、いつも金欠に悩んでいる人には共通する特徴があります。
まずは、どのような共通点があるのか見ていきましょう。
・嗜好品を買うことが多い
嗜好品は、ジュースやお酒、菓子パン、お菓子、たばこなどを指します。
これらを買う頻度が多い人は、お金がなかなかたまらない傾向があります。
例えば、夫婦で晩酌をする習慣がある家庭は、そうでない家庭と比べて出費が大きくなってしまうのは当然だと言えるでしょう。
お酒を飲むということはおつまみも必要になるので、つい出費が増えます。
家にあるものでおつまみを作るとしても、そのための材料を買わなければいけません。
・ちょっとしたご褒美を買いがち
何かあるごとに、「いつもより頑張ったからいいよね!」と少し高いスイーツを買ったり、デパ地下のお惣菜を買ったりするのが好きな人も、お金がなかなか貯まらない傾向があります。
このような買い物スタイルだと、日々の出費が積み重なり、結果的に大きな出費になってしまうケースが多いです。
ちょっとしたご褒美を買わないようにするだけで、デパコスなど少し高い物を購入できる可能性も出てきます。
何かを買わないようにすることで、他の何かを買えることに気が付くことがポイントになります。
・流行に流されやすい
流行に流されやすい人もお金が貯まりにくいです。
SNSでインフルエンサーが発信する情報をこまめにチェックしていたり、人気のお店や行列ができるお店などのワードに惹かれたりする人が当てはまります。
有名な人がおすすめしているお店だと足を運びたくなってしまうものですが、本当にその時の自分に必要かどうか判断することが大切です。
話題になっているお店を巡ってばかりいると、それだけで大きな出費になってしまいます。
・固定費が高い
お金が貯まらない人の特徴には、家賃や水道光熱費などの固定費が高いことも挙げられます。
固定費を維持したいなら、収入を増やすしかありません。
収入を増やすことは簡単ではないので、お金を貯めるには、固定費を削減する方法を考えるべきだといえるでしょう。
1人暮らしをしている場合は、家賃は収入の3割程度にすることを意識してみてください。
それを超えると、貯蓄することが難しくなってしまいます。
・ブランド品が好き
衣類や食品などにこだわっていてブランド品が好きな人も、あまり貯金できていないケースが多いです。
SNSで見かけるようなキラキラした生活を送る人に憧れ、自分もそうなりたいと思っている人も同様です。
ブランドに対するこだわりが強いと、購入金額も倍増してしまいます。
ブランド品を買うときは、長く使えるものに絞るなどの基準を決めることがポイントです。
・お金に困った経験がない
お金に困った経験がない人も、貯金がなかなかできないことが多いです。
両親やパートナーなど周りの人に助けてもらってきた人が該当します。
お金に困った経験がないので、貯金額が少なかったとしても、危機感を持つことができないのです。
第三者からするとうらやましく感じますが、生活力がないので将来設計に不安が残ります。
周りからの助けが得られなくなった時に困ってしまうタイプです。
・言い訳ばかりする
お金が貯められない人は、「1人暮らしで何かとお金がかかる」、「仕事が多忙で自炊する時間がない」、「給料が安くて生活費に消える」などの言い訳ばかりするケースも珍しくありません。
言い訳をしている時点で、お金を貯められないことを認めていると言えます。
原因がわかっているのに改善しようとしない人もいるので、これからもきっと変わることはないでしょう。
・安物買いの銭失い
100円ショップやリサイクルショップ、フリマアプリなどでお得に買い物をするのが好きといった人も、お金を貯められない傾向があります。
安い物には何らかの理由があることを頭でわかっていても、実は理解できていないタイプです。
安いという理由で購入したけれど、後から良くみてみると使い勝手が悪かったり、すぐに壊れてしまったりすることも往々にしてあります。
安いものを買うために遠出し、ガソリン代や時間を無駄にしている人も少なくありません。
安いから買うのではなく、本当に必要なものを買うことが重要です。
・整理整頓が苦手
整理整頓が苦手な人は、同じような服を買ってしまったり、はさみなどの生活用品をいくつも買ってしまったりすることがあります。
普段から整理整頓ができていれば、そのようなミスはなくなります。
ついつい似たものを買ってしまう場合は、整理整頓し、どこに何があるか把握できるようにしておくことがポイントです。
・何事も面倒くさがる
携帯料金の見直しや自炊、アイロンがけなど日常生活の中で面倒くさがることが多い人も、なかなかお金が貯まりません。
携帯料金のプランは刷新されていてお得に利用できるものがあるにもかかわらず、いつまでも高い料金のまま使っていると、その分出費が多くなるので貯蓄に回しにくくなります。
また、外食やクリーニングに頼ってばかりといったパターンも同様です。
・ボーナスに頼っている
毎月の赤字をボーナスで補填すれば良いと考えている人も、貯蓄するのは難しいでしょう。
なぜかというと、毎月赤字が発生している時点で適切な金銭管理ができていないからです。
またボーナスは、業績や個人の成果などで変動することもあるので、想定よりも支給額が少ない可能性もあります。
そうなると赤字を補填できなくなり、さらにお金を貯められない状況に陥ってしまいます。
・貯蓄は残った分をしようと考えている
毎月の給料を全部使いきってしまったり、給料日の前日になると口座残高が数百円になってしまったりする経験がある人もいるでしょう。
それが長く続いている場合、当然お金を貯めることはできません。
残った分を貯金しようと思っても、残らなければ不可能です。
たまたま余って貯金できたとしても、それが翌月以降も継続できる保証はどこにもありません。

■お金が貯まらない状況を改善する方法はある?
お金を貯めたいけれど貯められない状況が続くと、将来に不安を感じる人もいるでしょう。
そこで続いては、お金が貯まらない状況を改善する方法をピックアップしてご紹介します。
・固定費を見直す
お金を貯めたいなら、固定費の見直しは必要不可欠です。
食費や日用品代を削ると我慢することになってストレスが溜まるため、長続きしません。
そのため、見直すなら固定費ということになります。
通信費が負担になっている場合は、キャリアを変えたり、通信プランの変更を検討したりしましょう。
格安SIMを利用するという方法もあります。
また、生命保険の見直しも効果的です。
生命保険の保障内容を変更していない期間が長い場合は、見直しをするタイミングだと考えてみてください。
しかし、ただ保険料を安くすることを目的にするのではなく、家族構成やこれからのライフプランを加味した保証に変更することが前提条件です。
・夫婦で共働きなら共通の財布を作る
夫婦で財布を分けている人もいるでしょう。
もし共働きをしているのであれば、夫婦で共働きなら共通の財布を作るのがおすすめです。
共働きだと財布を1つにしてお小遣い制にするとお金が貯まりやすくなります。
しかしそれでは、お金を自由に使えずにストレスが溜まってしまう人もいるでしょう。
一方共通の財布を作ると、入金した残りをそれぞれが自由に使えるので、財布を1つにするよりもストレスを感じにくくなると考えられます。
・先取り貯蓄する
先取り貯蓄は、給料が振り込まれたら、貯金する金額を貯蓄用口座に移し、残った分で生活をする方法です。
貯蓄に回す金額は、手取り額の10~20%が目安です。
手取りが30万円であれば、給料が振り込まれた時に3~6万円を貯蓄用口座もしくは緊急資金口座に移し、残りの24~27万円で生活することになります。
貯蓄分を先に確保することで、お金を使い過ぎて貯金ができないといった事態を回避できます。
・家計簿をつける
お金を貯めるには、毎月の収支を適切に把握しておかなければなりません。
そのためには、家計簿をつけるようにしましょう。
家計簿をつけることで、毎月のお金の流れが明確になり、無駄遣いに気が付くことができます。
最近ではスマホアプリで家計簿をつけられるものもあるので、非常に便利です。
銀行口座やクレジットカードを連携しておけば、何にお金を使ったのか、などが自動的に記録されます。
最初から完璧な家計簿を目指すのではなく、無理のない範囲で食品から記録するなどすると徐々に習慣になっていきます。
・お金を貯める目的を明確にする
お金を貯める目的が明確になっていると、貯金に対するモチベーションが高くなります。
目的は、老後資金や子どもの教育資金、病気になった時の備えなどなんでも良いでしょう。
目的が定まっていれば、そのためにどのくらいためるべきか、なども必然的に見えてきます。
いつまでにどのくらいお金を貯めておけば困らないかという視点で考えるためにも、目的は設定しておくべきだと言えるでしょう。
■お金が貯まる仕組み作りも大切!
お金を貯めたいと思っているなら、お金が貯まる仕組みを構築することも大切になります。
最後に、お金が貯まる仕組みを作るために効果的な新NISAやiDeCo、積立定期預金についてご紹介します。
・新NISA
1つ目に紹介するのは新NISAです。
◎新NISAとは?
新NISAは、もともとNISAという制度でした。
2024年に新NISAとして生まれ変わっています。
従来のNISAでは一般NISAとつみたてNISAの2種類がありましたが、新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠となっています。
つみたて投資枠は、積立で定期的に投資を行う方法です。
成長投資枠は、積立で購入することはもちろん、一括して購入することもできます。
◎従来のNISAとの違い
従来のNISAとの違いは、非課税保有期間が無期限、口座開設期間が恒久化、非課税保有限度額が増大、つみたて投資枠と成長投資枠を併用可能、という点です。
従来よりも使いやすくなっているので、これから貯蓄のために資産運用をしたいと考えている人にもおすすめです。
・iDeCo
2つ目に紹介するのはiDeCoです。
◎iDeCoとは?
掛け金を自分で運用しながら積み立てし、原則として60歳以降に受け取るという仕組みになっています。
積み立てはいくらにするか、どのような金融商品を選ぶか、受け取り方はどうするか、などを全て自分で決定できるのが特徴です。
国民年金被保険者ならどなたでも加入できますが、国民年金の保険料納付免除(一部免除含む)または納付猶予を受けている方(障害基礎年金の受給者以外)や農業者年金に加入している方は、加入できないので注意が必要です。
◎iDeCoのメリット
iDeCoを利用するメリットには、掛け金が全額所得控除になる、運用益も非課税で再投資できる、受け取る際にも控除を受けられるといった点が挙げられます。
掛け金は全て所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象になるので、毎月1万円ずつ掛けている場合、所得税(10%)、住民税(10%)で計算すると1年間で2万4,000円の減税ができます。
・積立定期預金
3つ目に紹介するのは積立定期預金です。
◎積立定期預金とは?
毎月1万円ずつといったように決まった金額を定期的に積み立てる預金です。
都市銀行や都市銀行、地方銀行、ネット銀行など多くの金融機関で取り扱っています。
預入期間が定められているものもあれば、期間の定めがないものもあるので、いろいろな銀行の商品をチェックしてみるのがおすすめです。
◎積立定期預金を比較する際のポイント
いくつかの金融機関で積立定期預金を比較する場合に比較しておきたいポイントがあります。
具体的には、金利が何%か、いくらから積み立てられるか、自動積立機能はあるか、といった点です。
金利が高ければ、受け取る際の金額も大きくなるので、できるだけ高金利な商品を選ぶようにしましょう。
最低積立金額も金融機関によるため、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
自動積立機能があると普通預金から積立預金口座に自動で振り替えられるため、非常に便利です。
お金がなかなか貯められない人は、お金の使い方を見直さないといつまでたってもそのままです。
将来のことを考えると貯蓄が必要だとわかるはずなので、現状で貯金がない場合は見直すようにしましょう。
その際、今回紹介したポイントを意識すると、お金を貯められないという状況を改善しやすくなります。