社会人にとって身だしなみは重要な要素の1つです。
身だしなみが整っていなければ、仕事にも悪影響を与えてしまいます。
身だしなみはビジネスマナーの基本とも言えるので、正しいルールを知り、仕事に活かしてください。
そこで今回は、ビジネスマナーで身だしなみが重要だと言われている理由に加えて、身だしなみでも重要な要素、男女別の身だしなみのポイントなどをご紹介していきます。
社会人としての身だしなみがわからない方やビジネス上での服装やヘアスタイルで悩んでいる方は、参考にしてください。
■ビジネスマナーで身だしなみが重要な理由とは
身だしなみはビジネスの成功に大きな影響を与えます。
その理由を解説していきましょう。
・第一印象を決める
人は、第一印象で人を判断する傾向があります。
ビジネスにおいては、最初の印象によって「一緒に仕事がしたい」「任せても大丈夫なのかな?」といった判断がされるため、成功や失敗を左右する重要な要素です。
取引を成功させたい、ビジネスをスムーズに進めたいなど、人によって様々な思いがあるはずです。
それを叶えるためにも身だしなみは大切なので、「身だしなみは第一印象を左右する」ことを忘れないようにしてください。
・相手への配慮
ビジネスでは身だしなみはエチケットの1つです。
一緒に仕事をするにも関わらず、「だたしない」「不潔」といった印象があれば、仕事を円滑に進めることは難しいです。
身に付けるものはすべて清潔に保ち、自分自身のメンテナンスも行ってください。
相手への配慮となるため、「一緒に仕事をしたくない」と思われないためにも身だしなみには気を使うことが大切です。
・オン・オフの切り替え
身だしなみを整えるとオン・オフの切り替えにも役立ちます。
朝起きた時、「仕事に行きたくない」「面倒」などと感じることもあるはずです。
しかし、顔を洗い、髪を整えてスーツに着替えていくことで「今日も頑張ろう」といった気持ちに段々と切り替えることができます。
仕事に対するモチベーションをアップさせるためにも、身だしなみは重要な役割を持ちます。
■ビジネスでの身だしなみで重要な要素とは
ビジネス上での身だしなみには、3つの重要な要素があります。
具体的なポイントを挙げながら解説していきましょう。
・清潔感
仕事を行っていく上で、相手に不快感を与えず、お互いに気持ち良く仕事をするためにも身だしなみは大切です。
不快感を与えないためには「清潔感」が最も重要となります。
信頼関係を築く上で大切な要素となるので、清潔感を心掛けて身だしなみを整えていきましょう。
ただし、いくら清潔な服装をしても、見た目によってだらしない印象を与える可能性があります。
着こなし方や見た目にも注意して、身だしなみを整えてください。
・機能性
身だしなみでは機能性も重要なポイントです。
ビジネスにおいては、TPOに応じた服装と振る舞いが求められます。
例えば、ヒールの高い靴や厚底の靴は、緊急時に危険を伴うため、顧客の安全を損なう可能性もあります。
適度なヒールであれば問題ありませんが、場合によっては機能性に欠けるので注意が必要です。
自分目線の好きなファッションを楽しむのではなく、相手や場所、目的に合わせた相手目線の身だしなみを心掛けてください。
・品位
外見や立ち振る舞いを品位と言います。
適切な身だしなみをすれば、自身のある振舞いにもつながり、相手にも信頼や安心を与えることが可能です。
相手を尊重する気持ちや仕事への情熱も表れるので、日ごろから品位を意識した身だしなみを心掛けましょう。
■【男性編】身だしなみのポイント
男性の身だしなみでも重要とされる要素が「清潔感」です。
清潔感が無ければ第一印象が悪くなり、「一緒に仕事をしたくない」「非常識」などと思われる可能性があります。
服装・ヘアスタイル・スキンケア・その他に分けて、ビジネスマナーにおける身だしなみのポイントをご紹介していきます。
・服装
スーツを着用する場合のビジネスマナーのポイントは以下のとおりです。
【トップス】
黒やネイビー、グレーといった落ち着いた色味のトップスを選び、体のサイズにあったものをチョイスすることが大切です。
また、シワや汚れが不潔なイメージを与えるため、着る前にはスーツの状態を確認するようにしましょう。襟や袖口は汚れが目立つ場所です。
汗染みや食べ物のシミなどがないか念入りにチェックしてください。
シャツは、無地やストライプといったシンプルなデザインがおすすめです。
【ボトム】
センタープレスのされたシワのないパンツを選んでください。
自分で整える場合は、アイロンを使うとすぐに折り目を付けられます。
着用前に整えるようにしましょう。
【ネクタイ】
ネクタイは、スーツに合った色味を選択してください。
デザインとしては、ストライプやドット柄がおすすめです。
また、ネクタイがズレていると印象も悪くなります。
取引先や顧客と会う際には、鏡の前で身だしなみを整える習慣を付けましょう。
【靴下】
靴下のカラーは、黒やネイビー、茶色といったダークカラーがおすすめです。
膝下までの長さで、ニオイを防ぐためにも洗濯されたものを着用しましょう。
食事会や打ち合わせ時に、お店によっては靴を脱ぐ可能性もあります。
穴や汚れにも注意をして、定期的に買い替えるようにしてください。
【靴】
スーツであれば、黒や茶色の革靴がおすすめです。
汚れやかかとの潰れに注意をし、定期的にメンテナンスをしましょう。
・ヘアスタイル
髪型も印象を大きく左右します。
【髪型】
職種にもよりますが、基本的に短髪がおすすめです。
長すぎる髪型は不潔な印象を与える可能性があるので避けましょう。
【髪色】
明るすぎる髪色は軽い印象を与えてしまうのでNGです。
黒色もしくはナチュラルな髪色にすると、誠実さや真面目な印象を与えられます。
【寝ぐせ】
寝ぐせができるのは仕方のないことですが、寝ぐせを直さないまま仕事に行けば、印象が悪くなってしまいます。
「だらしない人」といったイメージを与えてしまうので、自宅を出る前に鏡をチェックして、寝ぐせがあれば整えましょう。
【フケ】
髪の毛や肩にフケがあると、不潔な印象を与えます。
不快感を与えれば「一緒に仕事をしたくない」と思われるため注意してください。
フケが出ないように洗髪をし、乾燥しないようにケアをすることも大切です。
・スキンケア
時間をかけてスキンケアを行う必要はありませんが、最低限のケアを行うことで良い印象を与えられます。
【髭】
ビジネスシーンにおいて、基本的に髭はNGです。
剃る際には剃り残しがないように注意してください。
また、職種や職場によっては髭を認めているところもあります。
その場合は、不潔なイメージを与えないためにもきちんと整えましょう。
【皮脂】
皮脂で顔がテカっていると清潔感が失われてしまいます。
気になった時には「あぶら取り紙」で皮脂を抑えるようにしてください。
また、テカリ防止パウダーや脂性肌用のスキンケアを行うことも大切です。
化粧水や保湿で毎日のケアを心掛けてください。
・その他
服装や髪型、スキンケア以外にも、以下のポイントに注意しましょう。
【爪】
名刺交換や資料を用いた説明をする時など、爪を見られる機会は多いです。
爪が伸び切っている、爪に汚れが付いているといった場合は、悪印象を与えてしまいます。
適切な長さに調整して、汚れのないように綺麗な状態を保ちましょう。
【ニオイ】
体臭や口臭がきついと相手に不快感を与えてしまいます。
性感スプレーや汗拭きシートは常に持ち歩き、気になった時にケアをしてニオイを防いでください。
虫歯があると口臭につながるので、虫歯がある場合は治療も検討しましょう
■【女性編】身だしなみのポイント
次に女性の身だしなみマナーをご紹介していきます。
女性の場合は、清潔さも大切ですが、上品であることも重要です。
おしゃれを優先してしまうと、ビジネスシーンに合わない格好になってしまうため、以下を参考にして身だしなみを整えてみてください。
・服装
スーツを着用する場合の身だしなみのポイントです。
【トップス】
男性と同様に、黒やネイビーの他、ベージュといった落ち着いたカラーがおすすめです。
ブラウスも無地やストライプ、チェックといったシンプルなタイプを選びましょう。
シワや汚れにも注意をして、着用する前には確認を忘れないようにしてください。
【ボトムス】
パンツを着用する場合は、センタープレスのされたシワのないボトムを選んでください。
スカートを着用する場合は、座った時に膝が隠れる程度の長さを選ぶと印象が良くなります。
シワもつきやすいので、着用する前にチェックをしてシワが目立つようであればお手入れをしてください。
また、ストッキングはベージュが基本です。
伝線しやすいので、替えのストッキングを持ち歩くのもおすすめです。
【靴】
女性の場合、ヒールの高さや太さに注意してください。
高すぎるヒールや細さのあるピンヒールは華美な印象を与えますが、ビジネスの場には適していません。
ヒールの高さは3cm~5cm程度、ある程度太さのあるヒールを選んで着用しましょう。
・ヘアスタイル
女性のヘアスタイルは印象を大きく左右するので、マイナスなイメージを与えないためにもチェックを怠らないようにしてください。
【髪型】
髪が長い場合は、まとめてスッキリと見せるようにしてください。
浮き毛があると印象が悪いので、スタイリング剤を使用して整えましょう。
髪が短い場合は、寝ぐせに注意をしてください。
また、長さに関係なく乾燥をした髪の毛はマイナスな印象を与えてしまいます。
定期的にトリートメントを行い、潤いのある髪質を保ちましょう。
【髪色】
会社によって、ヘアカラーの規定は異なります。
好印象を与えたい場合は、明るすぎるカラーは避けて、ブラックやブラウンといった落ち着いた髪色にしてみましょう。
【ヘアアクセサリー】
髪をまとめる際にヘアアクセサリーを活用する女性もいるはずです。
大きいリボンや飾りの点いた髪飾りはおしゃれな印象を与えますが、仕事の場では不要です。
シンプルなアクセサリーを使用しましょう。
・メイク
メイクは女性の印象を左右する重要な要素です。
プライベートと仕事では、メイクの仕方を変えるようにしてください。
【ビジネスに適したメイク】
派手なメイクがビジネスシーンには適しません。
濃いアイラインやマスカラー、派手なアイシャドーやつけまつげはプライベートのみにしましょう。
あくまでもオフィスメイクが鉄則なので、相手への見え方を意識してメイクをしてください。
【血色】
相手に不安感を与えないためにも血色の良いメイクを心掛けましょう。
ファンデーションのカラーが自分の肌色に合わないと白浮きして血色が悪く見えてしまいます。
自分の肌色に合ったファンデーションを使うようにしてください。
また、ノーメイクもビジネスシーンではNGです。
血色を良く見せるためにも、自分に合うメイクを研究し、毎日行うようにしてください。
【カラコン】
瞳の色を変えてくれるカラーコンタクトを付ければ印象が大きく変わります。
派手過ぎる色味はビジネスシーンに適さないので、プライベートのみで使用しましょう。
仕事で付ける場合は、ナチュラルなデサインであれば問題ないので、プライベートの色味とは分けて使用してください。
・その他
服装やヘアスタイル、メイク以外にも、以下のポイントに注意をして身だしなみを整えてみてください。
【爪】
男性と同様に爪は相手に見られる箇所の1つです。
女性の場合、上品さをアピールするためにはネイルを活用するのもおすすめです。
ベージュやベビーピンクといったシンプルなカラーのネイルを施すと、上品さをアピールできます。
手荒れがひどい場合には保湿をしてケアを行いましょう。
【アクセサリー】
ピアスやイヤリング、ネックレスなど、アクセサリーを身に付ける場合もあるはずです。
その場合は、小ぶりでシンプルなタイプがおすすめです。
派手過ぎるデザインや大振りなアクセサリーは、プライベートのみで使用しましょう。
【香水】
香水をつける女性もいますが、ビジネスシーンでは避けた方が良いでしょう。
どうしても香水を使用したい場合は、ほのかに香る程度を心掛けてください。
香りが強いと「一緒に仕事をしたくない」と思われてしまいます。
また、柔軟剤の香りにも注意しましょう。
使用する柔軟剤によっては香りが強いものもあります。
柔軟剤でも適量を心掛け、香りが強くない製品を選ぶようにしてください。
身だしなみは社会人としての最低限のマナーです。
良い印象を与えて仕事を成功に導くためにも、清潔感・機能性・品位を意識して身だしなみを整えていきましょう。
その際は、今回ご紹介した身だしなみのポイントを参考にして、ビジネスに見合う服装やヘアスタイル、スキンケアやメイクを心掛けてみてください。