目元の印象を左右するまつ毛は、少ないよりも多い方を好む傾向にあります。
また、できるなら自分でまつ毛をキレイに伸ばしていきたいと考える方もいるでしょう。
この記事では、まつ毛をキレイに伸ばす方法や成長を促すポイント、注意点などについて解説します。
美しく長いまつ毛を手に入れたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
■まつ毛はダメージを受けやすいって本当?
日常の何気ない行為で、知らないうちにまつ毛にダメージを与えている可能性があります。
ここでは、まつ毛にダメージを与えかねない理由についてご紹介します。
・目をこする癖がある
気が付かないうちに、まつ毛を擦っていませんか?
目をかく癖がある、うつぶせ寝が好きなどという場合は要注意です。
目をこすったり、うつぶせ寝をしていたりすると摩擦によってまつ毛が抜けやすくなります。
まつ毛も毛なので日々成長しているのですが、成長前に抜けてしまった場合は短くなってしまうのです。
まつ毛を健康的にしたい場合は、自分自身にこのような癖がないか確認してみるのが良いでしょう。
・まつエクやつけまつげをしている
まつ毛が短い、ボリュームがないと感じている場合、まつエクやつけまつげに頼ってしまいがちです。
しかし、まつエクやつけまつげに頼り過ぎた結果、自分のまつ毛に負担をかけている可能性も高いでしょう。
まつエクやつけまつげは、自分のまつ毛に負担をかけるだけでなく、自然なまつ毛が抜けてしまうケースもあります。
まつエクやつけまつげで安定したまつ毛の長さや量を調整できますが、その前に一度自分自身のまつ毛を健康にする方法を考えてみるのも良いでしょう。
・メイクや洗顔の仕方が間違っている
メイクや洗顔の仕方によって、まつ毛に大きな負担をかけている可能性もあります。
例えば、ビューラーでまつ毛を力強く挟んで引っ張ったり、マスカラをこすりながら塗ったり、洗顔時にまつ毛を引っ張りながらメイクを落としたりすると、まつ毛が余計短くなってしまいます。
メイクを丁寧に落としたい気持ちも理解できますが、できるだけ目元は優しくメイク落としを馴染ませてから落とすようにしましょう。
メイクオフしやすいマスカラを見つけるのもおすすめですが、ビューラーも挟むタイプではなく、熱でまつ毛をカールさせるホットビューラーを使うのもおすすめです。
挟んで引っ張ったことでまつ毛が頻繁に抜けている方は、ビューラーの見直しでまつ毛の状態が変わるでしょう。
■まつ毛をキレイに伸ばす方法はある?
できるだけキレイで長いまつげを目指したいものの、どのような方法がいいのか、何をすべきかわからない方もいます。
そもそも、まつ毛はどうやったらキレイに伸ばせるのでしょうか?
ここでは、まつ毛をキレイに伸ばす方法をいくつかご紹介します。
・生活習慣の見直し
まつ毛をキレイに伸ばしたいなら、生活習慣を見直してみましょう。
生活習慣の中で意識したいのは食事と睡眠です。
毛の発育に必要な成分は、野菜、果物、タンパク質などです。
バランスの取れた食事になるように意識してみましょう。
サーモンなどに含まれるオメガ3は、毛髪量アップや成長が期待できます。
ビタミンA、葉酸、ビタミンC、ビタミンB5、鉄分、ベータカロテンなどを積極的に摂ることで髪質を強く潤いのあるものにしてくれます。
ほうれん草、ブロッコリー、バジル、赤ピーマン、キウイ、モロヘイヤ、ニンジン、大豆製品、卵などバランスの取れた食材を取り入れましょう。
血行が悪くなってしまうと、毛母細胞に栄養が行き渡らなくなります。
適度な運動なども血流の改善に役立つので、運動習慣がない場合は取り入れることも必要です。
さらに、まつ毛の成長にも成長ホルモンが関係しています。
眠りについてから3時間分泌されると言われているため、できるだけ就寝前のスマホは控えましょう。
夕食についても入眠3時間前に済ませるなど、熟睡できる環境を意識することがポイントです。
・まつ毛美容液を使う
現在、まつ毛専用の美容液が発売されています。
まつ毛美容液は、まつ毛を保湿や補修するアイテムであり、美しいまつ毛にしたい方にはマストアイテムでしょう。
ビューラーや紫外線、まつエクなどでダメージを受けたまつげを補修するために使われることが多く、スキンケアの際に上下のまつ毛に塗って使います。
まつ毛美容液にはケラチン、ヒアルロン酸、セラミドなどの成分が含まれていることがあります。
ケラチンは、毛の主成分となるタンパク質であり、補うことでパサつきや切れなどを予防できます。
ヒアルロン酸には保水効果が期待できるので、まつ毛を美しく整えてくれるでしょう。
さらに、セラミド配合によって高い保湿効果を持続できるため、まつ毛のハリを蘇らせて潤いのあるものにしてくれます。
まつ毛を育てる土台作りとして、まつ毛美容液を取り入れましょう。
・まつ毛の育毛剤を使う
まつ毛をキレイに伸ばしたいなら、まつ毛専用の育毛剤を使うのもおすすめです。
これは美容液とは異なり、育毛成分が含まれているかどうかがポイントです。
まつ毛の育毛剤は医薬品に分類されていて、育毛や発毛促進などの効果や効能が期待されています。
睫毛貧毛症(しょうもうひんもうしょう)やまつ毛貧毛症と診断された場合、治療薬としてまつ毛の育毛剤が効果的ですが、自由診療になるので保険適用された薬にはなりません。
医薬部外品扱いで、ドラッグストアなどでまつ毛用の育毛剤も販売されていますが、2019年頃からまつ毛美容液や育毛剤などによる危害が増加し、国民センターから注意喚起がされました。
まつ毛美容液に育毛成分が配合されているケースもありますが、合うか合わないかは使用してみないと判断できません。
成分などに注意してから試してみましょう。
・クリニックに通う
まつ毛に関しては自由診療になることを上記でも説明しましたが、キレイに伸ばすには美容皮膚科などのクリニックに通うのも良いでしょう。
クリニックに通うメリットは、医薬品のまつ毛育毛剤が処方されるからです。
美容皮膚科などでまつ毛の育毛剤として処方される薬に「グラッシュビスタ」というものがあります。
グラッシュビスタは、日本で初めてまつ毛の育毛治療薬として厚生労働省から認定されました。
グラッシュビスタには、「ビマトプロスト」という有効成分が配合されていて、毛の毛包に作用して成長期を延ばす働きをします。
使用することで、次第にまつ毛が長く、太くなっていくのが特徴です。
これは、まつ毛が急になくなる突発的な原因やがんなどの化学療法による薬物誘発性の場合にも効果が期待できる薬です。
まつ毛が少ない、薄い、すぐに抜けてしまう、長くならないなどの悩みを抱えている場合は、一度病院で相談してから処方を検討してみましょう。
■まつ毛を伸ばすために知っておきたい毛周期とは?
髪の毛と同じように、まつ毛にも毛周期というものが存在します。
髪の毛のように大幅に伸びることがないので、成長に気が付きにくいかもしれません。
ここでは、毛周期がどのようなものかをご紹介します。
・毛周期って?
髪の毛が毎日抜けているのと同じで、まつ毛も日々抜けています。
そのため、今生えているまつ毛も抜けたり生えてきたりを繰り返してきたものです。
毛の成長には、必ず毛周期というサイクルが関係してきます。
この毛周期は、成長期、退行期、休止期という順番に進んでいきます。
この毛のサイクルによって、まつ毛は両目を合わせて1ヶ月間に約30本~90本程度抜けています。
日本人女性は、まつ毛の平均本数が両目で約200本~300本あるとされているので、約30%が抜けている計算になるのです。
まつ毛の30%が抜けていると聞くと、無くなってしまうのではないかという不安を感じるでしょう。
しかし、毛周期というサイクルにより、まつ毛が生まれ変わっていることがわかります。
・毛周期のサイクルについて
毛周期のサイクルはおよそ9ヶ月程度とされています。
これは個人差もあり、周期の短さや長さでメリットやデメリットが生じるものではありません。
いかに毛周期を乱すことなく、一定の期間で生まれ変わっているかが重要であると覚えておきましょう。
そこで、毛周期のサイクルを詳しくみていきましょう。
◎成長期
成長期は、まつ毛の毛母細胞が活動を始める期間です。
細胞分裂を何度も繰り返し、毛の成長を促していきます。
成長期には、早期成長期、中期成長期、後期成長期があります。 早期成長期は、少しずつ毛母細胞が活動を始めていき、まつ毛が伸びていく状態です。
この段階では、伸びたまつ毛もまだ細くて弱々しさが残り、表面に出てきても毛に力強さがありません。
中期成長期になると、次第とコシやハリが出ていき、まつ毛にしっかりさが加わります。
しかし、長さはまだ短くて表面に出ているのは毛先部分だけです。
後期成長期では、次第に太くて長く育ったまつ毛になります。
表面に出てきた部分からも力強さが分かる状態になってきましたが、段階を踏んでより長くて太いまつ毛に育ちます。
◎退行期
成長してきたまつ毛も退行期に突入すると、まつ毛の根本部分にある毛母細胞の分裂が止まってしまいます。
分裂が止まれば、まつ毛の成長も止まってしまうため、これ以上そのまつ毛は成長できなくなるのです。
退行期に入る直前のまつ毛は長さが最も長い状態であり、太さもこれ以上変わることはありません。
◎休止期
休止期に入った場合、毛母細胞は完全に活動を停止している状態です。
退行期と同じように、まつ毛が育つことはありません。
しかし、活動を完全に止めているわけではなく、次に生えてくるまつ毛の準備をしている状態です。
この後、最初のサイクルに戻って新しいまつ毛が生えてくると、押し出されるような形で今までのまつ毛が落ちるという仕組みになります。
■毛周期を乱さずに健康的にまつ毛を生やすには?

まつ毛がどう育つかは、毛周期のサイクルを狂わせないこと、土台となる自分の健康に意識することがポイントです。
ここでは、毛周期を乱さずに健康的にまつ毛を生やすために意識したいことをご紹介します。
・血行促進
まつ毛を健康的に生やしたいなら、目元の血行促進を意識しましょう。
ホットタオルなどを目元に当てて、十分に温めましょう。
その後、親指の腹を使って眉毛の下辺りを骨に沿ってマッサージします。
力強くせず、ゆっくり優しくするのがポイントです。
その後、こめかみ周辺を指の腹でマッサージします。
痛くないくらいの力加減で目の周辺のコリや疲労を流すように意識してみてください。
・まつ育サロンに行く
まつ育サロンは、自分のまつ毛をキレイに育ててくれる専門サロンです。
まつ毛のケアが重要なことは上記でも紹介してきましたが、まつ毛の周期やケア方法を知らない方も多くいます。
そのため、継続したまつ毛のケアは重要なものとなるでしょう。
まつ育サロンでは、まぶた周辺の汚れや自分では落としきれなかったまつ毛の汚れなどを丁寧に落としてくれて、まつ毛専用の育毛剤を使用して整えます。
肩や頭などのマッサージで血行を促進させ、全身をリラックスさせて育毛効果を高めてくれるのです。
施術方法や内容に関しては、各サロンによって異なるので事前に確認しておきましょう。
・睡眠時間を大切にする
睡眠は日頃の疲れを取るためにも大切ですが、質の良い睡眠が出来れば成長ホルモンが分泌されやすいです。
一般的に成長ホルモンは22時~2時の間に活発になると言われているので、この時間までには深い眠りにつくようにしましょう。
成長ホルモンの効果によって、肌細胞が新しく生まれ変わり、まつ毛の成長も期待できます。
ただし、睡眠の質を高めるにはいくつかのポイントがあります。
一つ目は、就寝3時間前までに食事を済ませておくことです。
食後は、消化器官が食べ物を消化しようと働くため、疲労回復や成長に大きな力を発揮できません。
早めに食事を済ませることで、就寝時に消化以外の働きができるでしょう。
また、入浴も就寝1時間前には済ませておいてください。 体の深部温度が下がってくることで、入眠しやすくなります。
他にも、ベッドに入ったらスマホやパソコンなどのブルーライトに当たらないようにするのもポイントです。
ブルーライトで脳が覚醒されると、睡眠の質が低下する恐れがあります。
このようなことを意識してみましょう。
まつ毛をキレイに伸ばすには、目のダメージを防いで正しくケアすることが大切です。
まつ毛が少ないといってまつエクやつけまつげに頼りすぎてしまうと、より自分のまつ毛が減ってしまう可能性もあるので気を付けましょう。
普段から目をこする癖があったり、洗顔で目元をごしごししたりする場合も注意してください。
まつ毛のサイクルとなる毛周期を知り、食生活や生活習慣を見直すことでまつ毛が育ちやすい環境ができます。
まつ毛を美しくしたいなら、このような内容を参考に今日から始めてみましょう。